ABSTRACT 56(2-2)
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HTLV-I LTR-env-pXトランスジェニックラットにおける自己免疫疾患発症に関する検討:富居一範1、池田 仁1、菅谷壽晃1、菊地和徳1、田中 敏1、山崎英俊2、脇坂明美1、吉木 敬11北大・医・1病理、2鳥取大・医・免疫)

Analysis of autoimmune diseases in HTLV-I LTR-env-pX transgenic rats.: Kazunori FUGO1, Hitoshi IKEDA1, Toshiaki SUGAYA1, Kazunori KIKUCHI1, Satoshi TANAKA1, Hidetoshi YAMAZAKI2, Akemi WAKISAKA1, Takashi YOSHIKI1 (1Dept. of Pathol., Hokkaido Univ., Sch. Med., 2Dept. Immunol.,Tottori Univ., Sch. Med.)

【目的】我々はATLや様々な自己免疫性疾患を発症するHTLV-Iの病原性検索のためHTLV-I LTR-env-pXトランスジェニックラット(env-pXラット)を作製し、種々のcollagen vascular diseasesの発症を本学会で報告してきた。今回、その発症機序解析のため骨髄細胞および脾細胞置換実験を行った。
【方法】env-pXラットおよび正常ラット間で相互に致死線量の放射線照射後、骨髄細胞および脾細胞置換を行い、疾患の発症について検討した。
【結果・考察】骨髄細胞および脾細胞置換ラットでは、その組み合わせにより発症する疾患は異なっており、それぞれの疾患の間では導入遺伝子の疾患発症への関与の仕方が必ずしも同じではない可能性が示唆された。また、骨髄細胞および脾細胞置換ラットの末梢リンパ球表面抗原やenv-pXラットの局所浸潤T細胞クロナリティーについても現在検討中であり、併せて報告する。