ABSTRACT 101(4-3)
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大腸組織のアポトーシス感受性における遺伝子間相互作用の解析:森展子1、山手丈至2、 奥本正昭1 (1大阪府立大・先端研,2大阪府立大・農・獣医病理)

Analysis of interlocus interaction in susceptibility to apoptosis in colon: Nobuko MORI1, Jyoji YAMATE2, Masaaki OKUMOTO1 (1Res. Inst. for Advan. Sci. & Technol., Osaka Prefecture Univ. 2Veterinary Pathol., Coll. of Agriculture, Osaka Prefecture Univ.).

【目的】アポトーシス関連遺伝子の多くが癌化への寄与があると報告されている。今回、大腸クリプト上皮細胞の放射線アポトーシスにおけるBALB/c系統(抵抗性)とSTS系統(感受性)の感受性差の遺伝的要因を解析した。
【対象と方法】BALB/cの遺伝的バックグラウンドにSTSの遺伝子をランダムな組み合わせでもつリコンビナント・コンジェニックCcS/Dem(CcS)系統、CcS-7とBALB/cの雑種第二代(F2)180匹を6または7 Gy X線照射、4時間後の大腸組織のHE染色切片上で100クリプトの底部から10番目までの細胞のアポトーシスをスコアした。PCRとアクリルアミド電気泳動で、マイクロサテライトマーカーの遺伝子型を決定、分散分析でリンケージ解析した。
【結果と考察】 CcS20系統のうち、CcS-4、-7、-16がSTSに似た高感受性を示し、複数遺伝子の関与を示唆した。CcS-7(感受性)とBALB/c(抵抗性)のF2を解析した結果、単独のマーカーとのリンケージは検出されなかったが、遺伝子間相互作用の解析によって、9番と16番の染色体にアポトーシス感受性遺伝子座を同定した。私たちは、これまでに、胸腺リンパ細胞の放射線アポトーシスに影響する遺伝子を9番、16番染色体にそれぞれマップしており、今回マップした遺伝子座とそれらとの関係を論じる。