ABSTRACT 118(4-4)
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軟骨細胞に発現の高いTobファミリー遺伝子ANAの解析:吉田 富1,梅森 久視1,石関 清人2,池松直子1,都竹 順子1,山本 雅11東大・医科研・制癌,2岩手医大・歯・第二解剖)

Analysis of ANA, a novel member of Tob family, which is strongly expressed in the cartilage cells : Yutaka YOSHIDA1, Hisashi UMEMORI1, Kiyoto ISHIZEKI2, Naoko IKEMATSU1, Junko TSUZUKU1 and Tadashi YAMAMOTO1(1Dept. of Oncol., Inst. Med. Sci., Univ. Tokyo, 2Dept. of Oral Anatomy, School of Dentistry., Iwate Med. Univ.)

最近我々は、細胞増殖抑制ファミリーであるTob、BTG1、PC3/TIS21/BTG2の新しいメンバーとしてANA (Abundant Neuroepithelial Area) を同定した。初めに、ANA発現プラスミドをNIH3T3細胞にマイクロインジェクションすることによりANAの増殖抑制活性について調べた。その結果、ANAはG1期からS期への進行を阻害をすることが分かった。さらに、ANAのマウス胎生期での機能を明らかにするために、in situ hybridization を行った。ANA は胎生10.5〜14.0日では、細胞分裂のさかんなbrain 及び spinal cord の ventrucular zone で高い発現が認められた。また、胎生13.5日では、Meckel's cartilageなどの様々な軟骨細胞で高い発現が認められた。Meckel's cartilageの初代培養を行った結果、ANAは分化に伴い一過性に発現が誘導され、細胞質に顆粒状に発現することが分かった。ANAの軟骨細胞における機能解析についても報告したい。