ABSTRACT 195(5-1)
t(16;21)(q24;q22)型二次性白血病より単離した新規融合遺伝子AML1-MTG16の転座点領域のゲノム解析 : 細田文恵1,蒲生俊恵1,北村栄子1,麻生範雄2,近藤健介3,横山安伸4,服部正平5,大木 操1(1国立がんセ・研・放射線,2熊本大・医,3足利赤十字病院,4エス・アール・エル(株),5東大・医科研)
Molecular analysis of the t(16;21)(q24;q22) chromosome translocation breakpoints in a secondary leukemia caused by AML1-MTG16 chimeric product : Fumie HOSODA1, Toshie GAMOU1, Eiko KITAMURA1, Norio ASOU2, Kensuke KONDO3, Yasunobu YOKOYAMA4, Misao OHKI1
(1Radiobiol. Div., Natl. Cancer Ctr. Res. Inst., 2Med., Kumamoto Univ., 3Ashikaga Red Cross Hosp., 4SRL Inc., 5Med. Inst., Tokyo Univ.)
我々はt(16;21)(q24;q22)転座を持つ二次性白血病の5症例とde novo MDSの1症例の全6症例について解析を行い、AML1と融合する新規遺伝子MTG16を同定した。MTG16はMTG8と高い相同性を有するファミリー遺伝子である。染色体転座点のゲノム解析より、二次性白血病の3症例ではde novoの症例と異なり、MTG16遺伝子のエキソン3 - 4間の5.8 kbイントロン領域に集中することがわかった。抗がん剤として使用されるトポイソメラーゼII阻害剤が二次性白血病の主因であると考えられており、その点をふまえて転座点周辺の塩基配列解析から、二次性白血病発症の機構を考察したい。