ABSTRACT 227(5-3)
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子宮内膜癌における10q25-q26の100-kbの共通欠失領域からの癌抑制遺伝子の同定:山川洋光1,2,結城道広1,2,吉永浩介1,2,佐藤信二2,矢嶋聰2,堀井明1(東北大・医・1分子病理,2産婦)
 
Identification of a tumor suppressor gene in a 100-kb region of common allelic loss on chromosome bands 10q25-q26 in human endometrial cancer:Hiromitsu YAMAKAWA1,2,Michihiro YUKI1,2,Kousuke YOSHINAGA1,2,Shinji SATO2,Akira YAJIMA2,Akira HORII1(Depts.1Mol.Pathol.and 2Obst.Gynecol.,Tohoku Univ.Sch.Med.)

子宮内膜癌の発生・進展に関与する遺伝子異常はまだほとんど解明されていない。我々は、昨年の本学会で子宮内膜癌において高頻度の欠失を示す10q25-q26の200-kbの領域を報告した。同部は子宮内膜癌において高頻度の異常が報告されているPTEN1遺伝子の局在部位(10q23.3)よりもテロメア側で,同部に子宮内膜癌の発生・進展過程において重要な癌抑制遺伝子が存在することを示唆した。この共通欠失領域をカバーするコスミドコンティグを作成し、これらのクローンを用いたFISH法により、共通欠失領域は3個のクローンでカバーされることも明らかとなった。この欠失領域は単一のBAC クローンに完全に含まれおり、そのサイズから共通欠失領域は100-Kb以下であることも明らかになった。この領域にはCpG islandの存在も示唆されており,現在、この領域からの遺伝子の単離・解析を試みている。