一般演題

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悪性神経膠腫細胞の matrix metalloproteinases ( MMPs ) 活性に対する hepatocyte growth factor ( HGF ) の影響：濱砂亮一¹、片岡寛章¹、森山拓造²、脇坂信一郎²、河野　正¹（¹宮崎医大２病理、²宮崎医大脳外）

Effect of Hepatocyte growth factor（HGF）on regulation of matrix metalloproteinases（MMPs）activities in human mali-gnant glioma cells : Ryoichi Hamasuna¹, Hiroaki Kataoka¹, Takuzou Moriyama², Shinichirou Wakisaka², Masashi Koono¹（¹2nd Dept. of Path-ol., Miyazaki Med. Col., ²Dept. of　Neurosurg., Miyazaki Med. Col., ）
　
【目的】我々はこれまでに悪性神経膠腫細胞が HGF 受容体である c-Met 蛋白を発現し、HGFが paracrine または autocrine に、神経膠腫の浸潤・血管新生において重要な役割を持ちうることを報告してきた。今回悪性神経膠腫細胞の MMP 産生に対する HGF の影響を検討した。
【方法】悪性神経膠腫細胞株に種々の濃度の HGF あるいは EGF (10ng/ml)を添加後、経時的に RNA を採取、northern blotting にて MMPs の mRNA の発現を比較検討すると共に、無血清培養上清中の MMPs 活性を gela-tine zymography で測定した。
【結果】コントロール群、EGF 群と比較して HGF 群では MMP-2 の mRNA 発現の増強と MMP-2 の分泌が亢進し、活性型への移行が認められた。さらにMT1-MMPのmRNA 発現も増加していたことより、MMP-2 が活性化されたと考えられた。また、MMP-9 mRNA発現も一部の細胞株で HGF により亢進した。
【考察】実験結果より、 HGF は MMPs 発現を促進させることによっても悪性神経膠腫の浸潤性に寄与する可能性が示唆された。