ABSTRACT 374(7-2)
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腎上皮細胞の管腔形成における膜型マトリックスメタロプロテアーゼの機能:角野佳史1、2、並木幹夫2、清木元治3、佐藤博11金沢大・がん研・ウイルス、2医・泌、3東大・医科研・癌細胞)

Role of Membrane-Type Matrix Metalloproteinase in kidney epithelial cell tubular formation: Yoshifumi KADONO1,2, Mikio NAMIKI2, Motoharu SEIKI3, Hiroshi SATO1(1Dept. Virol., Cancer Res. Inst., 2Dept. Urol. Sch. Med., 3Dept. Cancer Cell Res., Inst. Med. Sci., Tokyo Univ.)

【目的】膜型マトリックスメタロプロテアーゼ-1(MT1-MMP)は癌の浸潤・転移に重要な役割を果たすことが知られている。本研究ではMT1-MMPの起源を解明するために形態形成における関与を検討する。【方法】犬腎上皮細胞株MDCKはHGF存在下コラーゲンゲル3次元培養により管腔を形成する。MT1-MMPの関与をmRNAの発現とMMP特異的阻害剤の効果により検討する。【結果】コラーゲンゲル3次元培養によりMDCK細胞にMT1-MMPの発現が誘導された。MMP阻害剤CT-1746は管腔形成を完全に抑制した。TIMP-2は管腔形成を阻害したがTIMP-1は無効であった。MT1-MMPアンチセンスRNA発現によって管腔形成は阻害された。 【考察】コラーゲンゲル3次元培養により発現が誘導されたMT1-MMPは管腔形成に関与することが強く示唆された。MT1-MMPはコラーゲンを分解することにより管腔の伸展・浸潤に寄与すると考えられた。