一般演題

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血管内皮細胞に発現している新規Krupel Like Factor cDNA のクローニング：松本伸行¹, Francesco Ramirez², 寺田雅昭¹, 吉田輝彦² （¹国立がんセ・研・分子腫瘍、²Brookdale Ctr. for Mol. Biol., Mt. Sinai Sch. Med.）

Cloning of a novel Krupel Like Factor gene expressed in vascularendotherial cells :Nobuyuki MATSUMOTO¹, Francesco Ramirez², Masaaki TERADA¹ , Teruhiko YOSHIDA¹ (¹Genetics Division, Natl. Cancer Center Res. Inst., ²Brookdale Ctr. for Mol. Biol., Mt. Sinai Sch. Med.)


[目的]Krupel Like Factor (KLF) ファミリーはZinc fingerを持つ転写因子ファミリーで、赤血球特異的転写因子として同定されβ-globin遺伝子のプロモーター活性を調節するErytyroid Krupel Like Factor (EKLF)や、肺と脾臓で発現し、リンパ球の分化に関わるLung Krupel Like Factor (LKLF)、腸管上皮で発現するGut-enriched Krupel Like Factor(GKLF)など、組織特異的な転写様式及び機能を示すものが多い。我々は血管内皮細胞特異的に働く新たなKLFのクローニングを試み、新規遺伝子としてU64Zを得た。[方法と結果] KLF間で高度に保存されているZinc Fingerドメインにdegenerate primerを設定し、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞 (HUVEC) のtotal RNAを鋳型としてRT-PCR法を行った。解析した32クローンのうち同じ配列を示した2クローンが新規KLFであるU64ZのcDNA断片であった。さらに3' rapid amplification of cDNA ends (3'RACE)、 circular firststrand cDNA mediated RACE (cRACE)法を用いてU64Zの全長を決定した。3'側の非翻訳領域をprobeとして発現のスクリーニングを行った。ほぼ全ての臓器で発現を認めたが、ヒト正常細胞培養株ではHUVEC以外に胎児肺線維芽細胞、メサンギウム細胞で特に強い発現を認めた。また、 GAL4との融合蛋白質を発現するプラスミドを用いた解析より、U64Zは転写調節活性を持つことが示唆された。