ABSTRACT 414(7-5)
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異所性骨転移モデルによるポリアミン合成阻害剤の骨転移抑制効果:若林弘樹1、瀬戸正史1、山崎隆1、園田潤1、樋廻博重2、内田淳正11三重大・医・整形、2同・看護学科)

Preventive effect of bone metastasis by polyamine synthesis inhibitor using the extraskeletal model : Hiroki WAKABAYASHI1,Masashi SETO1, Takashi YAMAZAKI1, Jun SONODA1,Hiroshige HIBASAM2,Atsumasa UCHIDA1 (1Dept. Orthop. Mie Univ., 2Dept. of medical sciences Mie Univ. )

(目的)適切で簡便な動物モデルを開発し、骨転移の詳細を解明するために異所性骨転移モデルを作成し、このモデルを用いて当大学生化学教室で開発された複数酵素を阻害するポリアミン合成阻害剤methylglyoxal-bis (cyclopentylamidinohydrazone)(MGBCP)の抗腫瘍効果を検討した。(方法)C57BL/6マウス背部皮下に同種マウスの下肢骨を移植し、移植4週後B16メラノーマ細胞1X105 個/0.1mlを左心室に投与した。心注翌日より4週間連日MGBCP 20mg/kgを腹腔内投与した後、移植骨の骨転移の有無を検討した。(結果)コントロール群は13/15匹(87%)に肉眼的に骨転移がみられたのに対して、MGBCP投与群では2/14匹(14%)であった。(考察)異所性骨転移モデルでは周囲軟部組織がほとんどなく骨転移の成立様式の観察や薬剤の効果判定が容易である。MGBCPは肉眼的に骨転移抑制効果を示し、異所性骨転移モデルはその効果判定に有用であった。