ABSTRACT 501(9-3)
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TGF―βスーパーファミリー受容体ALK7のインスリン遺伝子発現に及ぼす影響:渡辺理江, 山田祐一郎, 染谷至紀, 井原裕, 久保田章, 坂信広, 清野裕 (京大・病態代謝栄養学)

Activation of human insulin gene transcription by ALK7:Rie WATANABE,Yuichiro YAMADA,Yosimichi SOMEYA,Yu IHARA,Akira KUBOTA,Nobuhiro BAN,Yutaka SEINO(Dept of Metab and Clinical Nutrition,Kyoto Univ)

【目的】ALK7のインスリン遺伝子発現に及ぼす影響を検討した。【方法】(1)Smad2,3,4、構成的活性型ALK7(T194D)、転写因子IPF-1とヒトインスリンプロモータ領域を有するルシフェラーゼプラスミドをHepG2細胞に遺伝子導入した。(2)ALK7(T194D)、Smad3と各種の長さのヒトインスリンプロモータ領域を有するルシフェラーゼプラスミドを遺伝子導入した。(3)GAL4DNA結合領域とIPF-1転写活性化領域融合蛋白を発現するプラスミド(GAL4-IPF-1)を作製し、GAL4-IPF-1、ALK7(T194D)、Smad3とGAL4認識配列を有するルシフェラーゼプラスミドを遺伝子導入した。【結果】(1)インスリンプロモータ活性は、Samd3で2.2倍、ALK7(T194D)共発現下で6.7倍に上昇した。(2)IPF-1はインスリンプロモータ活性を6.3倍に上昇させるが、Smad3,ALK7(T194D)共発現下で19.3倍に増強させた。(3)GAL4-IPF-1のルシフェラーゼ活性が、Smad3,ALK7(T194D)共発現下で3倍に上昇した。(4)ALK7(T194D)、Smad3存在下でA5-BOX領域を欠くインスリンプロモータ活性は顕著に低下した。【考察】インスリン遺伝子発現にALK7,Smad3,IPF-1が関与し、プロモータ領域A5-BOX付近で活性化し、ALK7は膵β細胞の分化に関与することが示唆された。