ABSTRACT 547(12-1)
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ヒトがん細胞パネルによる抗がん剤 スクリーニング -BIO COMPARE programの確立とその抗がん剤分子標的研究への応用:矢守隆夫1,山崎佳波1,浅野間敬子1,西鶴由美子1,鶴尾隆1,21癌研・癌化療セ,2東大・分生研)

A human cancer cell line panel for anti cancer drug screen - establishment of BIO COMPARE algorithm and its feasibility in the study of molecular target of anticancer drugs: Takao YAMORI1, Kanami YAMAZAKI1, Keiko ASANOMA1, Yumiko NISHIZURU1, Takashi TSURUO1, 2 (1Cancer Chemother. Ctr., Jpn. Fdn. Cancer Res., 2Inst. Mol. Cell. Biosci., Univ.Tokyo)

我々は、ヒトがん細胞パネルによる抗がん剤評価システムを樹立した。これは、薬剤感受性試験結果をデータベース化して統計的解析から、薬物の作用機作や分子標的に関する情報を得ようとするユニークな系である。薬剤の50%増殖阻害濃度を全細胞株についてプロットするとその薬剤固有のパターン(Finger Print、FPと略)が得られる。既存の抗がん剤を含む約200種類の標準薬剤を解析した結果、FPは、その薬剤の作用機作を反映することが判明した。我々は、種々の遺伝子産物の発現量と薬剤感受性との相関を調べるためにBIO COMPARE programを作製した。5-Fuの標的酵素であるthymidylate synthase、Mitomycin C活性化酵素DT-Diaphoraseについて解析した結果、前者は、5-Fu感受性と r= 0.510 (P < 0.002)で逆相関し、後者は、Mitomycin C感受性とr=0.506 (P < 0.002)で順相関した。BIO COMPARE programは、抗がん剤の分子標的研究に有用と考えられる。