ABSTRACT 577(12-4)
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マウスsmrp/mrp5のcDNAクローニング:鈴木俊宏1,3、佐々木博己2、落谷孝広2、具孝庭 1、安居院美香3、田辺信三3、西條長宏1、西尾和人1(国立がんセ・研・薬効1、分子腫瘍2、明治薬大・薬・衛生化学3

cDNA cloning of a mouse smrp/mrp5 : Toshihiro SUZUKI1,3 Hiroki SASAKI2, Takahiro OCHIYA2, Hyo-Jeong Kuh 1, Mika AGUI3, Shinzo TANABE3, Nagahiro SAIJO1, Kazuto NISHIO1(1Pharmacol. Div., Nat'l. Cancer Ctr. Res. Inst. 2Genetics Div., Nat'l. Cancer Ctr. Res. Inst., 3Dept. of Hygienic Chemistry, Meiji College of Pharmacy)

【目的】我々はABC transporterの1つであるヒトSMRP/MRP5 をクローニングしたが1)、5'-側膜貫通領域が欠損している可能性があり2)、今回、遺伝子の機能解析をする上で重要な5'-領域を決定し、その構造をマウスと比較検討を行った。
【方法】ヒトSMRP/MRP5 cDNA 5'-上流断片をプローブとして、ヒト及びマウスcDNAライブラリーをスクリーニングし、得られたクローンの塩基配列の決定を行った。さらにそのマウスcDNA断片をプローブとしてマウス正常組織のノーザンブロット解析を行った。
【結果・考察】SMRP/MRP5 の終止コドンを含む5'-UTR部分、114bpの欠損が認められるクローンなどが得られたことから、既に報告したクローンがイントロンを含む可能性が示唆され、アミノ酸コード領域がさらに上流まで存在する可能性が考えられた。マウスcDNA断片の1つはヒトSMRP/MRP5 に対して高い相同性を有しており、ノーザンブロット解析では、各臓器での発現様式がヒトと同様であった。現在マウスの5'-上流領域の解析を行っている。1) T.Suzuki et al. (1997) Biophys. Biochem. Res. Commun. 238, 790. 2) G. E. Tusnady et al. (1998) Biophys. Biochem. Res. Commun. 242, 465