ABSTRACT 631(14)
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HIMAC治療用炭素イオンビームによる誘導型NOS (iNOS) の誘導と微小環境変化による感受性の修飾:松本英樹1,林 幸子1,小久保菜穂子1,畑下昌範1,塩浦宏樹2,大坪俊雄3,北井隆平4,加納永一1(福井医大・1放基,3耳,4脳外,2市立泉佐野病院・放)

Induction of inducible NOS by accelerated carbon beams at the HIMAC and modification of cellular radiosensitivity by change of microenvironment.: Hideki MATSUMOTO1, Sachiko HAYASHI1, Nahoko KOKUBO1, Masanori HATASHITA1, Hiroki SHIOURA2, Toshio OHTSUBO3, Ryuhei KITAI4, Eiichi KANO1 (1Depts. of Exptl' Radiol., 3Otorhinolaryngol., 4Neurosurg., Fukui Med. Univ., 2Div. Radiol., Izumisano Hosp.)

ヒト神経膠芽腫細胞を用い、HIMACカーボンイオンビームによるinducible nitric oxide synthase(iNOS)の誘導並びに共存非照射細胞への間接的影響をp53及びhsp72蛋白質の細胞内含有量の経時的変化及び放射線感受性の変化から解析した。
結果:(1)T98G細胞において照射(2.5 Gy, D10)後3時間目からiNOSの蓄積量が徐々に増加し、10時間目でそのレベルは約6倍に達した。(2)T98G細胞において照射(2.5 Gy, D10)後3時間目から培地中のnitrite濃度が徐々に増加し、10時間目でそのレベルは約4倍に達した。(3)X線照射(2.5 Gy, D10)されたT98G細胞のdish内に置かれた非照射A-172細胞において約4倍のp53及び約2倍のhsp72の蓄積が見られた。(4)照射(2.5 Gy, D10)されたT98G細胞を10時間培養した培地中でのA-172細胞のカーボンイオンビーム放射線感受性を現在検討中である。尚、X線照射(5.0 Gy, D10)されたT98G細胞を10時間培養した培地(Nitrite蓄積後の培地)中でのA-172細胞の放射線感受性は通常の培地中及び非照射T98G細胞を10時間培養した培地中でのそれよりも抵抗性を示した。iNOSの誘導に伴う多量のNOの放出がもたらす微小環境変化による放射線感受性の修飾ついて考察する。