ABSTRACT 636(14)
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炭素線照射によるマウス胸腺リンパ腫誘発効果:野島久美恵、安藤興一、山口寛、馬嶋秀行、小池幸子、大平知佐、安藤総一郎(放医研・第3研究グループ)

Induction of Thymic Lymphoma by irradiation with HIMAC Carbon Ions:Kumie NOJIMA, Koichi ANDO, Hiroshi YAMAGUCHI, Hideyuki MAJIMA, Sachiko KOIKE,Chisa OHIRA (The 3 rd Research Group, Natl. Inst. Radiol. Sci.)

(目的)重粒子線による発癌作用に関する定量的なデータを求めるために、マウスの胸腺リンパ腫を高率に発症させる系を用いて、放医研HIMAC炭素線全身分割照射による発癌率を調べ、さらにRBEを求めた。(材料と方法)マウスは、C57BL/6J雌10週令、放射線は、セシウムγ線と放医研HIMAC290MeV/u 炭素線6cmSOBP、LET60keV/μmで、等分割線量を1週間間隔で4回全身照射を行う。照射後マウスを観察し、死亡したマウスについては、病理組織標本を作製し、検鏡した。(結果及び考察)照射後1カ月以内に死亡した線量群は解析から除外した。炭素線、γ線ともに明瞭な線量ー効果関係が認められ、胸腺リンパ腫発症率は、両者とも最大約80%であった。炭素線による胸腺リンパ腫発症率のγ線に対するRBEは、約1.27であった。