ABSTRACT 637(15-1)
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免疫染色併用迅速FISH法による胃癌・大腸癌の微小腹膜播種診断の試み:小出一真1,2、阪倉長平1,2、中西正芳1,2、安岡利恵1,2、荒金英樹1,2、大辻英吾1、山口俊晴1、高橋俊雄1、阿部達生2、稲澤譲治31京都府立医大・一外、2京都府立医大・衛生、3東大・医科研)

Fluorescence in situ Hybridization (FISH) as a tool for cancer diagnosis of peritoneal dissemination : Kazuma KOIDE1,2, Chouhei SAKAKURA1,2, Masayoshi NAKANISHI1,2, Rie YASUOKA1,2, Hideki ARAGANE1,2, Eigo OTSUJI1, Toshiharu YAMAGUCHI1, Toshio TAKAHASHI1, Tatsuo ABE2, Johji INAZAWA3 (1First Dept. of Surgery, Kyoto Pref. Univ. of Med., 2Dept. of Hygiene, Kyoto Pref. Univ. of Med., 3Human Genome Ctr., Tokyo Univ.)

【目的】胃癌・大腸癌の細胞遺伝学的診断を目的として、モノクローナル抗体A7を用いた免疫染色併用迅速FISH法を開発し、従来の細胞診の補助診断足り得るか検討した。【対象と方法】胃癌・大腸癌手術症例および癌性胸・腹膜炎症例から得られた腹腔内浮遊細胞に対し、迅速FISH法および免疫染色併用迅速FISH法による、第1、11、17及び18番染色体の数的異常と細胞膜抗原性の検索を行い、従来の細胞診と比較した。【結果】細胞診陽性例ではいずれかの染色体にコピー数の異常を認めた。Class1~3症例でも、第1番染色体のポリソミーを認める場合があった。細胞診陽性例では全例A7陽性で、陰性例においてもA7陽性細胞を散在的に認めた。【結語】免疫染色併用迅速FISH法は胃癌・大腸癌の微小腹膜播種診断に応用可能であると考える。