ABSTRACT 693(15-5)
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Interleukin-12遺伝子導入マウス腎癌細胞株のワクチン効果およびInterleukin-18全身投与による相乗作用: 原勲1, 永井宏2, 山中和樹1, 原章二1, 三宅秀明1, 後藤章暢1, 郷司和男1, 荒川創一1, 守殿貞夫11神戸大・医・泌, 2神戸大・医・皮)

The efficacy of cancer vaccine therapy using interleukin-12 gene transduced cells with systemic administration of interleukin-18: Isao HARA1, Hiroshi NAGAI2, Kazuki YAMANAKA1, Shoji HARA1, Hideaki MIYAKE1, Akinobu GOTO1, Kazuo GOHJI1, Soichi ARAKAWA1, Sadao KAMIDONO1 (1Dept. of Urology, 2Dept. of Dermatology, Kobe Univ. School of Medicine)

[目的]我々は昨年の本学会にて、IL12遺伝子をマウス腎癌細胞株に導入し、腫瘍ワクチンとしての有用性につき報告した。今回、IL18全身投与によるIL12分泌細胞のワクチン効果の増強およびそのメカニズムにつき検討した。[方法]マウス腎癌細胞株(RenCa)にIL12遺伝子を導入(RenCa/IL12)、MMC処理したRenCa/IL12を用いて母細胞に対する抗腫瘍効果について検討した。次にIL18投与によるワクチン効果への影響につき検討した。また各種免疫担当細胞を抗体により欠失させたマウスでワクチン効果がどのように変化するかを調べ、effector cellにつき検討した。[結果]MMCで処理したRenCa/IL12はマウス対側に接種したRenCaの増殖を抑制した。ワクチン効果の発現にはCD8 + T cellおよびNK cellが必要であったが、CD4 + T cellが欠失されたマウスではIL12分泌細胞のワクチン効果が増強された。またIL18全身投与は、IL12分泌細胞のワクチン効果を増強したが、CD4 + T cell欠失マウスではワクチン効果は認められなくなった。[考察]IL12遺伝子導入細胞株のワクチン効果はIL18投与により増強され、これにはCD4 + T cellが関与していることが示唆された。