ABSTRACT W01-6(W01)
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細胞老化・がん化を制御する遺伝子群:押村光雄11鳥取大・生命・細胞工学)

Genes controlling cellular senescence and carcinogenesis : Mitsuo Oshimura1(1Dept. of Mol. & Cell Genet., Sch. of Life Sci., Tottori Univ.)

正常細胞は少なくとも培養系において無限に増殖をすることはできず,限られた回数だけ分裂した後に増殖を停止する。この現象は細胞老化と呼ばれ,これまでに細胞工学的手法を用いて,正常細胞にはこの細胞老化を制御する遺伝子(仮称 細胞老化誘導遺伝子)が存在することが示されてきた。多くのがん細胞など,不死化細胞はこの遺伝子の消失あるいは不活化を伴うことが必要と考えられている。この仮説に基づき,我々は種々の不死化細胞株に正常ヒト線維芽細胞由来の染色体を導入し,老化誘導をする染色体を同定した。これらの染色体上に存在する老化誘導遺伝子の機能は異なっていると考えられる。たとえば,3番及び10番染色体上にはテロメレース活性抑制に関わる遺伝子が,又1番,2番染色体上の遺伝子はテロメレース活性抑制とは異なるメカニズムによって細胞老化を誘導した。特に3番上の老化誘導遺伝子はテロメレース構成成分である触媒サブユニットhTRT遺伝子の転写抑制と関わりをもつことが明らかとなった。
以上,細胞老化・がん化の制御メカニズム解明に向けての細胞工学的アプローチを紹介する。