ABSTRACT W05-5(W05)
ゲノムインプリンティングと発ガン:幸田尚1,奥津倫久1,金児-石野知子2,石野史敏1, 3 (1東工大・遺伝子, 2東海大・健康科学,3科技団さきがけ21)
Genomic imprinting and cancer: Takashi Kohda1,Tomohisa Okutsu1,Tomoko Kaneko-Ishino2,Fumitoshi ISHINO1, 3 (1Gene Res. Cent.,Tokyo Inst. Tech., 2Sch. of Health Sci., Tokai Univ., 3PRESTO)
ヒトにおいてゲノムインプリンティングは、Silver-Russell 、Beckwith-Wiedemann、 Prader-Willi、 Angelman 症候群などの遺伝病に関係し、胎児期および新生児期の成長、形態異常、行動異常、発ガンなどに影響を与えていると考えられる。これらの発症には、父親由来のゲノムまたは母親由来のゲノムからのみ発現する遺伝子群(Paternally expressed genes; PEG, Maternally expressed genes; MEG)という2つのグループに属するインプリンティング遺伝子が関係している。我々は、新規に開発した極微量の生物材料から遺伝子サブトラクションを行うサブトラクション・ハイブリダイゼーション法を用いて、マウスの雌性単為発生胚と正常受精胚の組み合わせから Peg 遺伝子群を、雄性発生胚と正常受精胚間からは Meg 遺伝子群を体系的に分離してきた。13個分離されたインプリンティング遺伝子中9個が新規遺伝子であった。この中から発ガンに関係すると考えられるヒトの相同遺伝子、PEG3、PEG8 についてグリオーマの発症、Wilms 腫瘍の発生との関係について実験の結果をご紹介したい。