ABSTRACT W06-6(W06)
がん対策の評価−地域がん登録−:津熊秀明、味木和喜子、大島 明(大阪成人セ・調査)
The population-based cancer registry as a tool for evaluating cancer control: Hideaki TSUKUMA,Wakiko AJIKI,Akira OSHIMA (Dept. of Cancer Control & Statistics, Osaka Med. Ctr. for Cancer & Cardiovascular Dis.)
がん対策の評価に地域がん登録は不可欠である。がん罹患率は、地域がん登録があって初めて計測可能となる。また特定の施設に偏ることのない地域全体の患者集団での診断・受療状況、生存率の計測を可能とする。これらの諸成績を、死亡率とともに、経年的、地理疫学的に分析することにより、がん対策の1次予防(発がん抑制)、2次予防(早期診断・早期治療)及びがん医療の成果を評価できる。即ち1次予防はがん罹患率の減少として、2次予防は罹患率と対比した場合のがん死亡率の相対的減少として、さらに、がん医療の向上は生存率の向上となって現れる。がん登録は、がん予防の評価研究やがん検診の精度管理、分析疫学的手法を用いた検診の効果判定、シミュレーションによる各種がん対策の効果予測等においても有用である。本ワークショップでは、1962年に事業を開始した大阪府がん登録の資料に基づき、現在展開されているわが国のがん対策が、効果を上げつつあるのかどうかについて分析を加え、また今後どうあるべきかについて考察する。がん対策の評価面における地域がん登録の今後の課題についても言及したい。