ABSTRACT W07-1(W07)
EBVと発がん:高田賢蔵、西川 潤、駒野 淳、今井章介、丸尾聖爾(北大・医・癌研ウイルス)
Epstein-Barr virus and human cancer : Kenzo TAKADA, Jun NISHIKAWA, Jun KOMANO, Shosuke IMAI, Seiji MARUO (Dept. of Virol., Cancer Inst., Hokkaido Univ. Sch. of Med.)
EBV感染リンパ球自体が造腫瘍性であることは、エイズなどの免疫不全でのリンパ腫発生から明らかである。このリンパ腫は、in vitroでEBV感染により不死化したリンパ球と同じEBV遺伝子を発現し、中でもEBNA2、LMP1が重要な働きをしている。一方、バーキットリンパ腫、一部の胃がんなどEBV関連のがんでは、EBNA1、EBER、BARF0の3つのEBV遺伝子しか発現していない。我々は、バーキットリンパ腫の発がんモデルとなるEBV感染系を世界で初めて確立し、バーキットリンパ腫型の感染が細胞の悪性形質、アポトーシス抵抗性を賦与すること、EBERがそれらの活性の一部を担っていることを明らかにした。また、正常胃上皮細胞への感染に成功し、感染によりEBV陽性胃がんと同じEBV発現が起こり、それに伴い細胞の不死化、悪性化が起こることを見いだした。以上の結果は、EBVが細胞がん化に直接的に寄与していることを示唆する結果と考えられる。