ABSTRACT W09-5(W09)
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一酸化窒素によるマウス皮膚発がん:西野輔翼, 徳田春邦(京都府立医大・生化)

Mouse skin carcinogenesis induced by NO:Hoyoku NISHINO, Harukuni TOKUDA (Dept. of Biochem., Kyoto Pref. Univ. Med.)

【目的】感染や炎症によって過剰に生成した NO が発がんに関与する可能性が指摘されている。そして、それを証明するための実験が行われてきたが、明確な結論が得られないまま現在に至っている。そこで、この問題を解決することを目的として本研究を実施した。
【方法】NO ドナーとして種々のものが開発されているが、本実験では自発的に量と速度をコントロールして実験系中に NO を加えることができる NOR1 を用いた。SENCARマウスの背部皮膚に NOR1 をイニシエーター、TPA をプロモーターとして作用させる二段階発がん実験を行った。
【結果】NO ドナーの一種である NOR1 は発がんのイニシエーターとして作用することが証明された。この実験系で発生した NO がどのようなメカニズムで発がんに結びついたのかを明らかにすることが今後の課題である。一つの可能性として、NO がスーパーオキサイドと反応して生成したパーオキシナイトライトがDNA の傷害を引き起こし、発がんが引き起こされたという機序が考えられる。事実、NOR1 の代わりにパーオキシナイトライト溶液をイニシエーターとして用いて実験を行った結果、皮膚腫瘍の発生が確認された。いずれにしても、さらに詳細な検討が必要である。