ABSTRACT W11-3(W11)
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11q23転座領域遺伝子MLLによる白血病発症機構: 瀬戸加大, 城達郎, 細川好孝(愛知がんセ・研・化療)

Leukemogenesis by MLL gene at 11q23 breakpoint junction: Masao SETO, Tatsuroh JOH, Yoshitaka HOSOKAWA (Lab. of Chemother., Aichi Cancer Ctr. Res. Inst.)

11q23転座の主要な責任遺伝子であるMLLの異常は乳児白血病及び治療関連二次性白血病に高頻度に認められる。多くの染色体転座とは異なり, 20種類以上の染色体領域と相互転座し, 10種類以上の転座相手遺伝子が同定されており, すべて融合蛋白を形成する。MLL遺伝子転座における問題点は共通する構造のない相手遺伝子の役割, キメラ遺伝子に共通する機能の有無, さらにはMLL遺伝子及びキメラ遺伝子の標的遺伝子である。我々はこれまでに, MLL-LTG9及びMLL-LTG19キメラ蛋白が核に局在することを証明した。また, 両転座相手遺伝子とは性質の異なるRas結合蛋白AF6についても検討を進めたところ, AF6単独では細胞質に局在するが, MLL-AF6キメラ蛋白は核に局在する事を明らかにした。これらの結果はMLL遺伝子が分断されキメラ蛋白が核に局在し機能することが腫瘍化にとって重要であることを示唆する。今回, これまでに安定発現株として発現させることが出来なかったMLLキメラ蛋白を誘導発現できるマウス骨髄球系細胞株32Dcl3並びにヒト胎児腎臓細胞株293Tを樹立し, 発現により変化する遺伝子について検討している。32Dcl3細胞株を用い, Hox遺伝子群の発現について検討したところ, キメラ遺伝子及びMLL-N端側遺伝子を発現させるとHox遺伝子(a7, b7, c9)の発現低下を認め, MLLノックアウトマウスにおける報告を支持する結果を得ている。これらの誘導発現系を用いた解析結果を報告するとともに, MLL遺伝子による白血病発症機構について考察する。