ABSTRACT W11-4(W11)
Diffuse Large B cell Lymphoma とBCL6
遺伝子:三木 徹,福田 哲也,熊谷 隆志,広沢 信作)東京医歯大・医・一内)
Molecular pathogenesis of diffuse large B cell lymphoma carrying BCL6 gene rearrangement:Tohru MIKI, Tetsuya FUKUDA, Takashi KUMAGAI, Shinsaku HIROSAWA (1st. Dept. Int. Med, Tokyo Medical and Dental Univ.)
BCL6遺伝子は、Diffuse Large B cell Lymphomaに高頻度にみられる染色体の3q27転座の切断点より単離された遺伝子で、zinc-finger proteinに属する転写因子をコードする。染色体転座により、BCL6遺伝子の(非翻訳)第一エキソンおよび上流のプロモーター領域が免疫グロブリン等他の遺伝子に置換される。その結果、BCL6タンパクの構造は変化を受けないが、その発現は転座相手の遺伝子プロモーターの支配下に置かれ、これによる異常発現がリンパ腫発生に関与しているものと推察される。リンパ腫細胞では、転座以外にもBCL6遺伝子第一エキソン・イントロン境界に点突然変異や欠失など多彩な異常が多く見出される。この領域にはサイレンサーエレメントが存在しており、これらもBCL6の発現異常に関与している可能性がある。BCL6はリンパ節胚中心のB細胞の他、骨格筋や皮膚表皮細胞で分化段階特異的に発現している。BCL6ノックアウトマウスでは、T細胞依存性抗原で免疫しても胚中心の形成は全く見られず、BCL6は胚中心の形成に必須の因子であると考えられる。BCL6がどのような機序でリンパ腫発生に関与しているのかは不明な点が多い。Adenovirusによるin vitroの発現実験についても報告したい。