ABSTRACT W11-6(W11)
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AML1/MTG8による発がん機構の解析:伊藤嘉明(京大・ウイルス研・がんウイルス)

Molecular Analysis of leukemogenic potential of AML1/MTG8: Yoshiaki ITO (Dept. of Viral Oncol., Inst. Virus Res., Kyoto Univ.)

我々はAML1(PEBP2のアルファーサブユニット)の構造と機能の詳細を解析してきた。その結果、AML1はモジュール構造を持ち、分子内で各種の活性が制御されていることを明かにした。即ち、C末端側にある転写活性化ドメイン(AD)はC末端側に隣接しているドメインにより抑制されていること、ラントドメインのDNA結合はC末端側のNRDB(Negative regulatory domain for DNA binding)によりブロックされていること、ラントドメインのベータサブユニットとの結合はC末端によりブロックされていること等が明かになった。更に、ADは核マトリックスに強く結合していることも明かになった。そこで、これらの情報を基にAML1/MTG8の性質を解析した。
(1)MCSF受容体エンハンサーはPEBP2, C/EBPα, PU.1の共同作用により制御されている。AML1/MTG8は特異的にAML1とC/EBPαの共同作用を強く抑制する。この抑制は二者のDNA結合能、及び二者間の相互作用には殆ど影響を与えない。C/EBPαのTE I,TE II の組み合わせがAML1と最も強い共同作用を示すが、AML1/MTG8 は全てのC/EBPaの断片の機能を抑制する。この抑制はAML1/MTG8のC末端領域に起因するが、ここにリプレッサーの結合する可能性は考え難い。
(2)AML1の核マトリックスターゲット配列はラントドメインよりC末端側にある。AML1/MTG8はその領域を欠くにも拘わらず特異的にAML1と競合し、AML1/MTG8の発現量を増やすにつれ、AML1は核マトリックスより排除される。例えばVP16はAML1/MTG8により排除されない。この意義につき検討中である。