ABSTRACT W13-2(W13)
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胸膜播種型肺癌に対する胸膜肺全摘術の検討:小中千守、日吉利光、加藤治文(東京医大・外)

Pleuropneumonectomy for lung cancer with pleural dissemination :Chimori KONAKA, Toshimitsu HIYOSHI, Harubumi KATO (Dept. of Surg., Tokyo Med. Col.)

胸膜肺全摘術は、壁側胸膜を含めて胸膜と一側肺の全葉を一塊として摘出する術式である。今回検討した症例は胸膜播種あるいは癌性胸膜炎のある肺癌である。当科で1985年1月から1996年12月までに1064例の原発性肺癌に手術が施行された。このうち胸膜播種を伴う肺癌の切除例は54例でこのうち28例は胸膜肺全摘術が施行され、26例は肺葉切除又は肺部分切除と胸膜部分切除のみが施行された。
胸膜肺全摘術を施行した28例の5年生存率は15.6%で中間生存期間は25.3ヶ月であった。うち胸水を伴う症例が14例あり、これらの症例の5年生存はなく、中間生存期間は12ヶ月と短い。しかし胸水を伴わない14例の5年生存率は27.3%で、中間生存期間は42ヶ月であった。肺葉切除と胸膜部分切除のみを施行した26例の5年生存はなく、中間生存期間は16ヶ月であった。ちなみに胸水型肺癌で非手術症例51例の5年生存はなく、中間生存期間は7.8ヶ月であった。
癌性胸膜炎を伴う肺癌は一般的には外科治療の対象とならず、内科領域の疾患と考えられるが、胸水を伴わない胸膜播種型肺癌に対する胸膜肺全摘術の予後は比較的良好で、長期生存例を認める。ここでは非手術例と比較し、胸膜播種型肺癌の手術適応について検討する。