ABSTRACT W14-6(W14)
In vitro, in vivo 抗体療法:森島泰雄1,上田龍三2(1愛知がん・病・血液化療, 2名市大・医・2内)
In vitro. in vivo antibody therapy : Yasuo MORISHIMA1, Ryuzo UEDA2 (1Dept. of Hematol. and Chemotherapy, Aichi Cancer Ctr. Hosp., 22nd Dept. of Int. Med. Nagoya City Univ., School of Med.)
造血器腫瘍において血液細胞表面抗原に対するモノクローナル抗体(MoAb)を用いてわれわれが臨床応用しているin vitroとin vivoの治療法の実際とその成績につき報告する。In vitro抗体療法の第1は自家造血幹細胞移植における採取造血幹細胞中に混入する腫瘍細胞の除去への応用である。悪性リンパ腫の末梢血幹細胞移植においてマウスCD34MoAbと磁性ビーズを用いたpositive selection法による純化CD34陽性造血幹細胞移植の第1,2相試験を実施し安全性を確認し、現在その有効性を検討している。Common ALL antigen (CALLA)陽性急性リンパ性白血病における自家骨髄移植ではCALLAに対するマウスMoAbと補体を用いたnegative selection骨髄処理法を確立し、臨床応用した結果、同種移植と同等の有効性が示された。第2のin vitro治療法は同種骨髄移植におけるGVHD予防を目的とした移植骨髄中のT細胞除去法への応用である。マウスCD6抗体と磁気ビーズによるnegative selection法を確立し、非血縁者間骨髄移植などの急性GVHDハイリスク症例における第1,2相試験を実施し、その安全性を確認するとともにGVHD予防効果が強く示唆された。In vivo抗体療法で明らかな抗腫瘍効果が臨床で確かめられているのはindolent非ホジキンリンパ腫におけるCD20ヒトマウスキメラMoAbの投与であり、その機序として免疫学的な機序以外にCD20抗体がリンパ腫細胞表面に結合し直接アポトーシスを誘導することが確認された。このようにMoAbを用いた治療は難治性造血器腫瘍に対する治療法の一つとして位置付けられようとしている。