ABSTRACT W15-4(W15)
乳癌における血管新生予後因子: 戸井雅和1、上野貴之1、松本寛1、黒井克昌1、小池盛雄2、冨永健3、鈴木日出夫4(1都立駒込外科、2同病理、3昭和大豊洲、4東亞合成・つくば研)
Angiogenic prognostic factor in breast cancer : Masakazu TOI1, Takayuki UENO1, Hiroshi MATSUMOTO1, Katsumasa KUROI1, Morio KOIKE2, Takeshi TOMINAGA3, Hideo SUZUKI4 (1Dept. of Surg., 2Dept. of Pathol., Tokyo Metro. Komagome Hosp., 3Showa Univ., Toyosu, 4Toagosei, Tsukuba)
原発乳癌を対象に血管新生をパラメーターとして種々の予後因子解析を行った。微小血管密度に加え、腋窩リンパ節転移陰性、無治療例(n=260)を対象にした検討ではvascular endothelial growth factor (VEGF) の組織内蛋白量(EIA)が独立した予後因子であり、特にVEGF121from出現の重要性が示唆された。thymidine phosphorylase (TP)組織内蛋白量(EIA)も単独では独立した予後因子ではなかったもののVEGFとの組み合わせにおいて相加的意義を示した。VEGFは血管内皮選択性の高い増殖因子であるが、最近ではmacrophage 遊走促進、dendritic cell maturationの阻害等の免疫担当細胞への機能が注目されている。そこで、tissue-associating monocytic cell(TAM)の集積と血管新生との関連性を検討した。TAM集積自体は予後因子としての意義を示さなかったが、TP陽性のTAM集積例の予後が有意に不良であった。さらにTP陽性のTAM集積かつ高微小血管密度例の予後が極めて不良であった。bFGF, MMP の活性化等の因子も加えた検討結果についても論及したい。