ABSTRACT W15-6(W15)
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血管新生を標的とした治療の戦略ー発癌、転移、再発別の戦略:高橋 豊1、磨伊正義1、漆崎一朗21金沢大・がん研・外科、2前札幌医大・第4内)

Strategy for angiogenesis targeting therapy: Yutaka TAKAHASHI1, Masayoshi MAI1, Ichirou Urusizaki2 (1Dept. of surg., Cancer Res. Inst., 2Dept. of 4th Internal Medicine, Sapporo Medical Univ.)

血管新生を標的とした治療を施行するには、まず血管新生が癌の発生、進展のどの部分に関与するかを検討し、それらに応じた治療戦略を考える必要がある。1.発癌との関り:大腸癌においては、初期病変から血管新生の亢進が認められた。また米国で癌の化学予防として実際使われているα-difluoromethylornithine (DFMO)に、血管新生抑制効果があることを見いだした。2.転移との関り:ヌードマウス同所移植モデルにおいて、血管新生の亢進と転移とが相関することを明らかにするとともに、DFMOなどの抗血管新生により転移が抑制されることが判明した。3.増殖との関り:血管新生と増殖因子や発育速度とが相関することを明らかにした。抗血管新生剤は、腫瘍の縮小を得ることは難しいが増殖を止める、あるいは弱めることは可能であった。
以上から、血管新生を標的とした治療戦略として、1.発癌を抑制し臨床期までの期間を延長させる癌の化学予防剤、2.手術患者の転移高危険群に対する転移抑制剤、3.再発、治癒切除不能例で化学療法の効果が期待できない患者に対しては、縮小ではなくTumor Dormantによる延命などが考えられた。