| 登録番号: | 10005 |
|---|---|
| 演題番号: | W8-5 |
| 発表日: | 2020/08/21 |
| 時刻: | 14:00〜16:00 |
| 会場: | 第11会場(ノース 4階 G401+G402) |
| 発表セッション記号: | 47 |
| 発表セッション名: | ワークショップ8 Conservative Kidney Managementを含めた腎代替療法選択(日本透析医学会合同企画) |
| 発表セッションサブタイトル: | |
| 座長名: | 岡田 浩一、宮崎 真理子 |
| 座長所属: | 埼玉医科大学腎臓内科、東北大学腎臓高血圧内分泌科 |
丹波 嘉一郎1
1自治医科大学附属病院緩和ケア部
| がん対策基本法が2016年に改正され、非がんも緩和ケアに含めると法律に明記された。しかし、わが国では今までがんに特化した緩和ケアが行われてきた上、尊厳死法がなくガイドラインで対応していく流れでは、末期腎不全患者の緩和ケアを進めるには問題山積である。一つには末期腎不全患者の緩和ケアについての啓発が必要である。この対象には、患者・家族だけでなく、医療側も、在宅医など腎透析に関わらない医療者、腎透析スタッフ、緩和ケアスタッフの計4者が対象となる。患者・家族には、Conservative Kidney Managementを選択してもそれを医療者が最期まで支えるという保証で十分かもしれない。ただそのために、緩和ケア以外の医療者がいわゆる一次緩和ケアを修得する必要がある。さらに大きな課題は、二次、三次を請け負う緩和ケアスタッフの修練である。というのは、上述の次第で、多くのわが国の緩和ケアスタッフが、非がんの緩和ケアに不慣れだからである。したがって、4つの対象への啓発のプラン作りが必要である。二つには制度上の障害である。現行の医療保険制度では、末期腎不全患者の緩和ケアを行っても、全く保険点数がつかない。非がんに関しては、入院している重症心不全のみ緩和ケア診療加算がつく場合がある。さらに、尿毒症肺では呼吸困難感を生じうるが、症状緩和に最も有効なオピオイドの中で実質利用可能なのはモルヒネのみである。しかし、腎不全ではモルヒネは代謝物が蓄積するので、最も使いづらいオピオイドである。なおexpert opinionとしてフェンタニル貼付剤は呼吸困難感には効かない。以上のように、ワークショップの仮題は、「末期腎不全患者のための緩和ケア標準化の試み」となっていたが、残念ながらとても標準化を試みられる状況ではない。当日は、実例を交えつつ、より建設的なお話をさせていただきたい。 |