第63回日本腎臓学会学術総会


登録番号:20018
演題番号:O-131
発表日:
時刻:
会場:
発表セッション記号:026
発表セッション名:CKD臨床3
発表セッションサブタイトル:
座長名:
座長所属:

腎疾患に対するステロイド治療早期の持続血糖モニタリング

三原 悠1、塩津 弥生1、草場 哲郎1、玉垣 圭一1

1京都府立医科大学腎臓内科

【目的】腎疾患におけるステロイドの使用方法には連日内服,隔日内服,パルス療法があるが,治療中の血糖変動についての報告は限られている。持続血糖測定器FreeStyleリブレProを用い,ステロイド治療早期の血糖変動について評価する。
【方法】糖尿病の既往がなく,ステロイド治療を開始する腎疾患入院患者を対象に,最長14日間の血糖値を連続測定した。連日内服群はプレドニゾロン 0.6〜1.0 mg/kg朝食後の連日内服,隔日内服群は30 mg朝食後の隔日内服,パルス療法はメチルプレドニゾロン 500 mgを連日3日間の点滴を行った。
【結果】連日内服群 9名,隔日内服群 13名で,パルス療法は連日内服の1名と隔日内服の全員で実施した。パルス療法中は,全例が食後高血糖(食後血糖値200 mg/dL以上と定義)をきたした。連日内服では8名に昼・夕の食後高血糖を認め,うち5名は内服初日に来たしていた。隔日内服では10名が内服日に食後高血糖を来たしたが,非内服日は1名に留まった。10名のうち7名は,内服初日から食後高血糖を来たした。200 mg/dL以上のAUC,24時間平均血糖,平均血糖変動幅(MAGE)は,内服日と非内服日とで有意な差を認めた。
【結論】ステロイド内服による食後高血糖は,多くの患者で内服初日から生じる。隔日内服では,内服日と非内服日とで異なる血糖変動を示す。