登録番号: | 20041 |
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演題番号: | O-054 |
発表日: | |
時刻: | 〜 |
会場: | |
発表セッション記号: | 011 |
発表セッション名: | バイオマーカー |
発表セッションサブタイトル: | |
座長名: | 、 |
座長所属: | 、 |
薮内 純子1、上田 誠二1、野原 奈央1、長澤 肇1、大塚 智之1、若林 啓一1、鈴木 祐介1
1順天堂大学腎臓内科学講座
CKD患者ではフレイルが身体活動のみならず、生命予後にも大きく寄与する。CKD 患者のサルコペニアの原因には加齢に加え、慢性炎症、インスリン抵抗性、尿毒素などの関与が想定されている。CKDで蓄積する終末糖化産物(AGE)は、炎症を惹起することでインスリン抵抗性や内皮障害に関与することが報告されており、CKDにおけるサルコペニア/フレイルの発症に寄与している可能性が考えられた。そこで、透析患者およびCKDモデル動物におけるサルコペニア/フレイルとAGEとの関連について検討を行った。37名の維持透析患者において、フレイルを有する群ではAGEが有意に高値であり、TUGテストのスコアおよび身体活動強度とAGEも有意な相関を示した。5/6腎摘CKDモデルマウスでは、本観察期間においては筋量の低下はみられなかったが、筋線維へのAGEの蓄積、大小不同などサルコペニアに特徴的な筋の形態学的変化が観察された。さらに、毛細血管の減少、ミトコンドリア機能異常がみられたが、これらはAGEアプタマーの投与により完全に改善がみられた。以上から、AGEは内皮障害やミトコンドリア機能異常を介してサルコペニア/ フレイルの発症に関与する可能性が示唆された。 |