登録番号: | 20219 |
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演題番号: | O-252 |
発表日: | |
時刻: | 〜 |
会場: | |
発表セッション記号: | 050 |
発表セッション名: | 水電解質・酸塩基平衡1 |
発表セッションサブタイトル: | |
座長名: | 、 |
座長所属: | 、 |
忰田 亮平1、拝師 智之2、佐々木 進3、成田 一衛1
1新潟大学 腎・膠原病内科、2株式会社エム・アール・テクノロジー、3新潟大学 工学部
【目的】23Na元素の量子力学的なNMR信号挙動の特徴に着目し、5週齢のマウス腎臓において23Naをもとにした画像化(23Na-MRI)に成功した。23Na-MRIを用いて、腎臓の病態生理を検討する。【方法】5週齢のC57BL/6マウスに、フロセミドを経静脈的に投与、また飲水制限を行い、9.4Tesla 23Na-MRIを用いて腎臓の撮像を行なった。また、6週齢の糖尿病モデル(db/db)マウスの腎臓の撮像を行なった。【結果】フロセミド投与により、髄質領域の輝度低下と皮質領域の輝度の上昇を認めた。飲水制限による脱水状態では、髄質領域の輝度上昇を認めた。6週齢の糖尿病モデルマウスでは、髄質領域の輝度の低下を有意に認めた。【考察】ヘンレの太い上行脚(TAL)のNa+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC2)を阻害するループ利尿薬(フロセミド)の投与により、対向流増幅系が形成されず、髄質領域の輝度の低下を認めたと考えられた。また、飲水制限による脱水状態では、対向流増幅系の増強を反映したと考えられた。糖尿病モデルマウスでは、6週齢ですでに対向流増幅系の減弱を認め、水とNa+の再吸収機構が障害されている可能性が示唆された。【結論】23Na-MRIにより、腎臓でのNa+のハンドリングを可視化できる。また、糖尿病性腎臓病等の腎尿細管病変を早期に評価できる可能性がある。 |