登録番号: | 20317 |
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演題番号: | P-162 |
発表日: | |
時刻: | 〜 |
会場: | |
発表セッション記号: | 077 |
発表セッション名: | 慢性腎不全(基礎) ポスター |
発表セッションサブタイトル: | |
座長名: | 、 |
座長所属: | 、 |
内田 裕士1、鳥巣 久美子1、植木 研次1、中野 敏昭1、北園 孝成1
1九州大学大学院医学研究院 病態機能内科学
【背景】オートファジーは細胞の恒常性維持に重要である.糸球体からは一部のアルブミンが濾過され,尿細管で再吸収されることが知られているが,尿細管でのアルブミンの再吸収におけるオートファジーの役割はいまだ不明である.今回,尿細管におけるアルブミンの再吸収および尿蛋白による細胞障害へのオートファジーの役割を検証した.【方法】HK-2においてAtg7 siRNAによりオートファジーを阻害し,アルブミン(BSA)による細胞障害をKIM-1 ELISA評価し,FITC-BSAを用いてトランスサイトーシスアッセイを行った.尿細管のアルブミン受容体の一つである胎児性Fc受容体 (FcRn)の発現・局在をwestern blot,共焦点顕微鏡で観察し,エンドサイトーシスアッセイでFcRnの輸送を解析した.【結果】FcRnはオートファゴゾームと共局在を示し,オートファジーを阻害するとFcRnのエンドサイトーシスの低下を認め,その結果,FITC-BSAのトランスサイトーシスが有意に抑制され,細胞内のFITC-BSAの蓄積が増加した.BSAを添加するとオートファジー阻害細胞からのKIM-1放出が増加した.【結論】オートファジーを抑制するとFcRnの輸送障害により尿細管におけるアルブミンのトランスサイトーシスが抑制され,尿細管の細胞障害を引き起こすことが示唆された. |