登録番号: | 20318 |
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演題番号: | O-050 |
発表日: | |
時刻: | 〜 |
会場: | |
発表セッション記号: | 010 |
発表セッション名: | 薬物療法(基礎) |
発表セッションサブタイトル: | |
座長名: | 、 |
座長所属: | 、 |
福島 和彦1、喜多村 真治1、高橋 謙作1、桑 藝禎1、辻 憲二1、和田 淳1
1岡山大学腎・免疫・内分泌代謝内科学
【背景】SGLT2阻害薬は血糖降下に加え慢性腎臓病治療薬としても期待されている。過去に我々は肥満における腎障害に対するEmpagliflozinの治療効果を示した。今回他のSGLT2阻害薬について検討した。【方法】5週齢C57BL/6Jマウスを通常食(ND)群、高脂肪食(HFD)群で10週間飼育し、Canagliflozin 10 mg/kg(Cana)または溶媒の0.5 %HPMC(Control)を7日間経口投与し腎障害を比較検討した。【結果】HFD群はND群と比較し尿中NAGの有意な上昇を認めたがCana群で有意に低下した(ND群:Control-HFD群:Cana-HFD群、0.064±0.018vs.0.093±0.012vs.0.059±0.026 (%)、p <0.05)。HFD群の近位尿細管細胞(PTC)内にトルイジンブルー染色陽性の残渣小体が出現し、電顕ではautolysosomeと考えられる多層性小体(MLB)および変性ミトコンドリアを認めたが、Cana投与による有意なMLB径の低下(Control-HFD群:Cana-HFD群、4.8±1.7vs.2.6±1.7 (%)、p <0.05)、及びmitophagosome出現を認めた。Autophagy fluxの指標であるp62陽性のPTCの割合はHFD群がND群より高値だったがCana-HFD群では有意な減少を認めた(ND群:Control-HFD群:Cana-HFD群、12.4±3.8vs.32.2±10.9vs.15.7±12.2 (%)、p <0.05)【結論】肥満におけるPTCのオートファジー不全に対するSGLT2阻害薬の治療効果が示唆された。 |