登録番号: | 20378 |
---|---|
演題番号: | P-053 |
発表日: | |
時刻: | 〜 |
会場: | |
発表セッション記号: | 071 |
発表セッション名: | 一次性糸球体疾患 ポスター |
発表セッションサブタイトル: | |
座長名: | 、 |
座長所属: | 、 |
小倉 央行1、能勢 知可子2、北島 信治1、遠山 直志1、原 章規1、岩田 恭宜1、坂井 宣彦1、清水 美保1、川端 雅彦2、和田 隆志1
1金沢大学附属病院腎臓内科、2富山県立中央病院
【目的】抗糸球体基底膜(GBM)抗体型腎炎の腎予後は不良であり,その規定因子を検討する. 【方法】2002年以降に当院及び関連施設で診断した抗GBM抗体型腎炎症例の臨床・病理所見と予後の関連性を検討した. 【結果】症例は12例(男性5例,女性7例)で,平均年齢は61歳,観察期間は平均8.5年(最長15.9年)であった。初診時の検査所見は,尿蛋白 1.6[1.3,5.1](中央値[四分位範囲])g/g Cr,血清Cr 3.8[1.7,8.0]mg/dL, CRP 8.3[1.0,14.7]mg/dL,抗GBM抗体124[83,260]mg/dLであった. 9例に腎生検を施行し,半月体形成率は87[66,90]%であった.全例に対し,経口プレドニゾロン,メチルプレドニゾロンパルス療法及び血漿交換療法を行った.経過中10例(83%)に透析療法を導入し,うち2例が6か月以内に死亡した. 5例は7日以内に透析療法を導入し,1例は後に離脱した.腎予後因子の検討では,初診時の血清Cr ≧1.7mg/dL, 線維細胞性・線維性半月体形成率 ≧24%で予後不良となる可能性が示された.一方,尿蛋白量や抗GBM抗体価、治療法による腎予後に差を認めなかった. 【結語】抗GBM抗体型腎炎では,血清Cr値及び腎生検所見が腎予後に関連する可能性があり,治療方針を検討するうえで腎生検が重要と考えられた. |