第63回日本腎臓学会学術総会


登録番号:20419
演題番号:O-073
発表日:
時刻:
会場:
発表セッション記号:015
発表セッション名:ネフローゼ症候群1
発表セッションサブタイトル:
座長名:
座長所属:

頻回再発型微小変化型ネフローゼ症候群に対するリツキシマブの有効性と安全性の検討

前田 卓人1、安部 功記1、嶋村 昌之介1、滝沢 英毅1

1手稲渓仁会病院

【背景】成人においても頻回再発型微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)に対するリツキシマブ(RTX)が有効であるとの報告が増加している。【目的】頻回再発型MCNSに対しRTXを使用した症例の治療成績と安全性を検討する。【対象】腎生検でMCと診断され、頻回再発型NS基準を満たし、保険診療が可能となった2014年9月以降にRTX投与を行い12ヶ月以上観察可能であった症例。【方法】寛解維持期に入院下でRTX 500mg/週1回×4週投与を行い、以降6ヶ月毎にRTX 500mgを投与した。RTX投与後の再発頻度、免疫抑制剤量、安全性を検討した。【結果】対象は成人発症7例(平均年齢45.5歳)と17歳時発症1例(20歳)の全8例だった。投与後平均観察期間は21.9±4.9ヶ月で再発例はなかった。観察終了時点で8例中6例がプレドニゾロンを中止出来ており、観察期間の短い残りの2例は平均15.0mgから3.8mgへと減量出来ていた。シクロスポリンを使用していた4例は全例中止出来ていた。有害事象としてInfusion reactionはなく、1例で一過性の好中球減少を認めたが自然軽快した。【考察】RTX 500mg/週1回×4週+RTX 500mg/6ヶ月投与は、安全に再発抑制と免疫抑制剤減量を可能とし、極めて有効な治療手段と考えた。