第63回日本腎臓学会学術総会


登録番号:20481
演題番号:P-438
発表日:
時刻:
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発表セッション記号:103
発表セッション名:臨床疫学・臨床研究:ESRD ポスター
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血液透析導入時の骨格筋指数と動脈硬化の関連

加藤 紗香1、宮川 博光1、松井 翔1、森岡 史行1、岩橋 恵理子1、青木 克憲1、鈴木 朗1

1JCHO大阪病院

【目的】一般高齢人口において筋肉量は生命予後と関連することが知られており、血液透析患者においても同様の報告が相次いでいる。しかし、筋肉量減少がいかにして生命予後を悪化させるのかは不明である。今回、我々は血液透析導入時に測定した筋肉量と動脈硬化指標との関連について横断的に検討した。【方法】2017年2月から2019年7月までに当院で血液透析導入となり、ドライウェイトに達した後に筋肉量を測定した53人の患者のうち75歳以上の患者25人(年齢79.2歳[77.3-84.4]、男性11例、女性14例)を対象とした。骨格筋指数(SMI:骨密度測定のDEXA法で測定した、両側上下肢の除脂肪量の和を身長(m)の2乗で割ったもの)は筋肉量との相関が報告され、またサルコペニアの基準としても使用されているため、今回の解析に用いた。また透析導入時に測定した脈波伝播速度(baPWV)を動脈硬化の指標として用い、SMIとbaPWVの関連を線形回帰分析にて検討した。【結果】SMIとbaPWVの相関係数は-0.4であった。多変量解析を用いて年齢、性別、収縮期血圧、グリコアルブミン、心血管イベントの既往、プレアルブミンで調整を行った結果、SMIとbaPWVは有意に関連があることが示された(β=-0.13,P=0.03)。【結論】血液透析導入期において筋肉量とbaPWVは関連することが示された。