第63回日本腎臓学会学術総会


登録番号:20485
演題番号:P-278
発表日:
時刻:
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発表セッション記号:084
発表セッション名:血液透析 ポスター
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血液透析患者における骨格筋指数と腰椎および大腿骨骨密度の関連についての検討

伊藤 聖学1、大河原 晋1、矢内 克典1、石井 洋輝1、下山 博史1、大西 康史2、田部井 薫2、森下 義幸1

1自治医科大学附属さいたま医療センター腎臓内科、2南魚沼市民病院内科

【背景】慢性腎不全(CKD)患者は、骨ミネラル代謝異常(MBD)や低栄養等により、骨密度(BMD)低下やサルコペニアのいずれのリスクも有するが、血液透析(HD)患者におけるBMDと骨格筋指数(SMI)との関連を示した報告は少ない。そこで腰椎および大腿骨BMDとSMIの関連について検討した。【方法】HD患者50名 (男性31 名、女性19名、平均HD歴9.0 ± 8.0年)を対象とした。BMDは二重エネルギーX線吸収測定法により測定し、SMIはバイオインピーダンス法を用いて透析後に測定した。腰椎および大腿骨BMDに関連する因子について各々検討した。【結果】単変量解析において、腰椎BMDと性別、握力、糖尿病の有無、SMI等を含む複数の因子が関連し、大腿骨BMDとは性別、HD期間、握力、複数のCKD-MBD関連マーカー等を含む複数の因子が関連した。多変量解析では、腰椎BMDはSMI (標準化係数 0.578)と独立して関連し、大腿骨BMDは、SMI(標準化係数 0.468)、低カルボキシル化オステオカルシン(標準化係数 -0.366)、性別(標準化係数 0.231) と独立して関連した。【結語】HD患者における骨格筋の維持は、骨密度の維持に重要である可能性があると考えられる。