登録番号: | 20663 |
---|---|
演題番号: | P-062 |
発表日: | |
時刻: | 〜 |
会場: | |
発表セッション記号: | 071 |
発表セッション名: | 一次性糸球体疾患 ポスター |
発表セッションサブタイトル: | |
座長名: | 、 |
座長所属: | 、 |
川村 万里子1、並河 明雄1、一色 玲1、高橋 紘子1、古殿 孝高1、渋谷 祐子1
1NTT東日本関東病院高血圧・腎臓内科
【背景】糸球体腎炎に対するステロイド治療におけるニューモシスチス肺炎の予防については定まった基準がない。【目的】糸球体腎炎に対してステロイド治療を行った症例のニューモシスチス肺炎(PCP)予防と発症の現状を明らかにし、問題点を抽出する。【方法】2010年から2019年に当科で糸球体腎炎と診断し、プレドニゾロン(PSL)換算20mg以上のステロイド治療を4週間以上行った65例について原病と治療状況、PCP予防と発症を解析した。【結果】男性40例、女性25例、平均年齢56.2歳。原疾患は微小変化群18例が最多でANCA関連血管炎、膜性腎症と続いた。初期治療PSLは平均45.6mg、経過中の免疫抑制剤の使用は28例。PCP予防は20例で行われており、ST合剤13例、ペンタミジン6例、アトバコン1例。PCPの予防あり、なしで性別、年齢、初期のPSL量に差はなかったが、ANCA関連血管炎/SLEはPCP予防が行われる割合が高かった。PCP発症は、高齢のANCA関連血管炎2例、肝硬変に続発した膜性増殖性糸球体腎炎1例であった。【結論】PCPは発症した場合に重篤になりうるため、年齢、原疾患、併存症、治療状況に応じて積極的な予防が必要である。 |