登録番号: | 20698 |
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演題番号: | P-152 |
発表日: | |
時刻: | 〜 |
会場: | |
発表セッション記号: | 076 |
発表セッション名: | 慢性腎不全(臨床) ポスター |
発表セッションサブタイトル: | |
座長名: | 、 |
座長所属: | 、 |
鈴木 仁1、作間 宏子1、鈴木 祐介1
1順天堂大学腎臓内科
【目的】AST-120(クレメジン)は尿毒症毒素の一つであるインドキシル硫酸を吸着し、CKDの進行抑制効果が示唆されている。しかし、近年の大規模臨床試験ではCKDの進行抑制効果は否定的であった。本研究では、AST-120投与前後のeGFRの変化と至適投与開始病期について検討した。【方法】RAS阻害薬や食事療法などの標準療法に加えAST-120を投与開始したCKD患者157名を後ろ向きに検証した。BUNとeGFRの変化量を投与1年前から投与3年後までの4年間を分析し、AST-120による腎機能低下抑制効果と、投与開始時の腎機能別に至適投与開始時期を検討した。【結果】AST-120投与前では1年間でeGFRは4.6ml/min/1.73m2減少したが、投与開始後3年間では、年平均2.1ml/min/1.73m2の減少にとどまった。BUNの増加率に関しても、3年間の使用で投与前と比較し5.7から3.3mg/dl/年と改善傾向がみられた。また、AST120の投与開始時のeGFRを≧40、>40 eGFR≧30、eGFR30ml/min/1.73m2未満の3群に分けて解析したところ、eGFR≧40のグループで最もeGFRの低下抑制効果が示された。【結語】本研究では、AST-120投与によりeGFRの低下を緩徐化できることが示された。さらに、腎機能低下が比較的早期の病期(eGFR≧40)から投与することが有用であると考えられた。 |