登録番号: | 20421 |
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演題番号: | O-039 |
発表日: | 2024/09/28 |
時刻: | 14:30〜15:30 |
会場: | 第5会場 |
発表セッション記号: | 07 |
発表セッション名: | TMA |
発表セッションサブタイトル: | |
座長名: | 諏訪部 達也、飯盛 聡一郎 |
座長所属: | 虎の門病院腎センター内科、東京医科歯科大学腎臓内科 |
金銅 妃奈子1、岡本 好司1、秋保 真穂1、濱田 裕貴2、只川 まり2、岩間 憲之2、齋藤 昌利2、田中 哲洋1、宮崎 真理子1
1東北大学病院 腎臓・高血圧内科、2東北大学病院 産科
【症例】37歳女性 【病歴】これまで妊娠出産に異常はなかった。3子目を正期産で経腟分娩した。分娩2日目に発熱しCOVID19感染症と診断された。分娩3日目に下腹部痛が出現し、翌日ショックとなったため精査加療目的に当院へ搬送された。FDP 524μg/ml、血小板9万/μLであり敗血症によるDICとして、PIPC/TAZ+CLDMを開始した。培養検査でA群レンサ球菌が検出され、streptococcal toxic shock syndromeと診断し同日子宮全摘術を施行した。入院時から無尿でありCHDFを開始した。その後もDICの病態は改善せず、FFPと血小板の輸血を行ったが意識状態の悪化と足趾末端壊死は進行した。産褥9日目に破砕赤血球を認め、劇症型A群レンサ球菌感染症によるTMAを念頭に連日の血漿交換を開始した。翌日から意識状態が改善し、血漿交換2回目終了後からは凝固因子と血小板数の上昇を認めた。5回の血漿交換終了後も増悪はなく救命することができた。 【考察】劇症型A群レンサ球菌感染症によるTMAは、DICの病態に合致しており診断が困難だった。急性期の治療が予後に直結するため産褥期の感染症はTMAへの移行を念頭において治療を行う必要がある。 |