尾山 とし子1、谷岸 悦子2、小原 真理子3、山本 捷子2、今井 家子4、木村 恭子7、弘中 陽子3、酒井 明子5、村上 照子6
1日本赤十字北海道看護大学、2日本赤十字九州国際看護大学、3日本赤十字武蔵野短期大学、4日本赤十字社医療センター、5福井大学、6日本赤十字秋田短期大学、7共立女子短期大学
この実践報告は、赤十字災害看護研究会が開催した第2回目のセミナー報告である。セミナーの目的は、国内外における赤十字の救援活動や災害に関する教育の近年の動向を知り、今後の災害看護教育に具体的に活かすことにある。プログラムは、シンポジウム、ワークショップ、話題提供から構成される。シンポジウムでは、ERUの基本的な考え方と実践、ワークショップでは、看護基礎教育ならびに卒後継続教育における災害看護教育の実例、さらに、話題提供では、赤十字におけるこころのケアや災害看護報告書の作成についての紹介がなされた。プログラムの評価を参加者に求めたところ、どの内容もその有用性を示す割合が90%以上と高く、参加者にとって有意義なセミナーであったことがわかった。セミナーへの要望として、「シミュレーションの実際」、「具体的な研修企画の作成」など、いずれも実用的な観点のものが示された。これらは、災害看護の実践につながる能力を育成していくためにも重要な内容であり、今後のセミナー企画に取り入れる必要がある。 |