柿原 加代子1、市江 和子1
1日本赤十字豊田看護大学
本研究の目的は、A短期大学の学生の意識調査から、ボランティア活動の実態を把握し、現状や問題点を明らかにすることである。 調査対象はA短期大学の看護学生である。同意の得られた223名中210名(回答率90.1%)から回答を得た。1年生75名(92.6%)、2年生69名(94.5%)、3年生69名(95.7%)であった。調査内容は、学生の背景、ボランティアに対する関心および参加意識、活動に関する内容、満足感等で、単純集計とカイ二乗検定により学年比較を行った。 結果として、全学年でボランティア活動への参加意識が高かった。体験した活動分野は、「高齢者や障害者に対する介護や身の回りの世話などの社会福祉に関する活動」や「環境美化、リサイクル活動など自然・環境保護に関する活動」であった。全学年で、学業との両立ができないという問題が最も多かった。 以上から、ボランティア活動に対する支援策として、(1)ボランティア活動への参加意識を高めるため、カリキュラムの検討やボランティアコーディネーターを配置する、(2)ボランティア活動と学業との両立のためにボランティア活動の紹介や情報提供を行う、などの必要性が示唆された |