原田 竜三1
1神奈川県立保健福祉大学
家族成員の突然死を体験した遺族の悲嘆を明らかにすることを目的に、Grounded TheoryApproachを用いた質的帰納的研究を行った。研究参加者は7名であった。データ収集は、救命救急センターにおける参加観察法と半構成的面接法で得た。面接は、家族成員が亡くなった四十九日後より約5〜8ヶ月後まで行った。 分析の結果、<突然の引き裂かれ><断ち切れない親密さ><向き合えない現実>の3つの位相が見出された。これらの位相の移行には、儀礼や周囲の人々の支援が影響していた。 以上のことから、突然死の遺族に対するグリーフケアは重要であることが考えられた。また、死別後においても、患者に行われた治療や患者の状況を知ることができるように情報を提供することが必要であることが示唆された。 |