武口 真里花1、友岡 道子1、福元 美智代1、下村 静子1
1大森赤十字病院
この研究の目的は、診療録開示にあたり、看護記録教育の見直しが必要となり、当院の看護師の看護記録に対する意識とその背景要因を明らかにすることであった。対象はM病院の看護師・助産師200名で、無記名自記式による質問紙法でデータ収集した。結果は、(1)卒後は約4割の人が看護記録の学習をしていない。(2)看護記録の自己学習をしている人は、看護記録の開示に自信がある人が多い。(3)記録する環境や時間が十分でない。(4)看護記録より患者の直接ケアを優先している。(5)看護記録は医療者に役立てるための記録と認識しており、患者の権利の保障としての記録という認識は低い、であった。看護記録の重要性の認識には、卒後の学習経験、記録する環境、教育システムの不備が関係しており、卒後における看護記録教育システムの早期構築が求められる。 |