村田 由香1、吉野 純子1、中信 利恵子1、川西 美佐1、戸村 道子1、女鹿 喜治1
1日本赤十字広島看護大学
本研究は赤十字の国際救援活動に貢献できる人材育成のために大学卒業時に必要とされる基礎的能力を明らかにし、それらの能力を育成するための一貫した構成内容の教育プログラムを検討した。赤十字国際救援経験者である看護師10名に半構成的インタビューを実施した結果、赤十字国際救援活動に貢献する人材としての基礎的能力として(1)知識(2)実践能力(3)人間性が求められることが明らかになった。また、教育プログラムを検討した結果、現在選択科目である英語・看護英語は必修、国際看護学演習は米国とアジア諸国を選択、赤十字救急法は必修科目に変更した。将来国際救援活動を希望している学生に対し、1年次から、語学教育とボランティア活動の奨励を中心に特化した履修モデルに基づき履修指導の強化を図る。赤十字系看護大学における看護基礎教育では、国際救援活動へのモチベーションや意欲を高められるように大学と赤十字施設との連携をとりながら教育プログラムを構築することが必要と示唆された。 |