千葉 邦子1
1日本赤十字看護大学大学院
助産師によるネガティブサポートに対し、助産師がどのような認識をもっているのかを明らかにすることを目的とし、総合病院褥婦棟に勤務する7年目以内の助産師5名に半構成的面接法を実施した。ネガティブサポートであった援助行為には、【母乳育児支援】、【関わり方・説明】、【ADL拡大】、【退院指導】、【バースレビュー】がみられ、それらには、“褥婦の乳房の形状を否定するような声かけ”など18カテゴリーが含まれた。ネガティブサポートに対する対象者の反応には、【言語的メッセージ】、【非言語的メッセージ】、【その他】が含まれ、助産師は、対象者からネガティブな反応があったことに対し、【否定群】、【中間群】、【受容群】の受け取り方をしていた。その後の助産師の行動変容には、【言い方の工夫】、【聞き方の工夫】、【看護技術、質の向上】、認識変容には、【母乳育児支援の改善】、【コミュニケーション能力の改善】、【褥婦の心理的、生理的変化の理解】、【個別性の理解】、【看護技術の向上】が含まれていた。医療者の言動の影響力を十分考慮して、相手の価値観に沿うように意図的にサポートしていく必要があると考えられた。 |