木村 恵美子1
1青森県立保健大学
本報告の目的は、リンパ浮腫ケアの普及を図るための研修会を3年間開催したアンケート結果を基に、本研修会の課題を明らかにすることである。参加者数は、3年間で延べ164名、職種は看護師、理学療法士等で、11施設からであった。研修会の評価は、講義は3.53、演習は2.75、満足度は4.09であった。自由記載から、講義では【リンパの基礎講義が分かりやすい】【手技の根拠が明確】等、演習では【リンパドレナージは練習が必要】【リンパドレナージの習得はむずかしい】【演習時間不足】等があった。 課題として、1)視聴覚教材は効果的であったが講義内容の精選が必要、2)指導者および演習時間を増やす、3)演習の到達目標は《体験する》ではなく、《リンパ浮腫ケア方法を習得し、症例に応じたケア方法を考える》の方が臨床のニーズに応じた研修会になる等が明らかになった。さらに、本研修会の満足度が高い理由は、タイムリーなテーマ、講義方法の工夫、演習物品が十分さ、最新のトピックスを盛り込んだことが要因であると考えられた。 |