日本赤十字看護学会誌オンラインジャーナル


年度:2009
巻 :9
号 :1
頁 :49〜56

一看護短期大学生の「障害」に関連する用語への熟知性

市江 和子1

1聖隷クリストファー大学 看護学部

本研究の目的は、一看護短期大学生の「障害」に対する熟知性を調査し、学年間および意識の相違について比較するとともに、用語の熟知性の因子構造を明らかにすることである。3 年課程A看護短期大学生の1年生77名・2 年生83名・3 年生77名の計237名を対象とした。各学年の熟知性の平均、障害の用語の熟知性について一元配置分散分析、c2検定を用いた。さらに、因子構造を明らかにする目的で因子分析を行った。その結果、全学年の用語の熟知性が高い項目をみると、社会に報道されている内容が多かった。一方、比較では学年間に熟知性の差がみられた。また、わが国において使用されている障害に関連する用語について、ほとんど熟知されていないものがあった。学生の障害に関連する用語への熟知は、疾病や学校教育と結びつけてイメージしていると推測された。学生の用語理解が、その時代に表出される情報に依存することがうかがえた。
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