神谷 潤子1
1日本赤十字豊田看護大学
本研究は、化学療法を受けている再発がん患者の希望の維持に影響するソーシャル・サポートを明らかにすることを目的として、外来化学療法を受けている再発がん患者5名を対象に面接調査法と記録調査法を用い、質的帰納的に分析を行ったものである。 その結果、化学療法を受けている再発がん患者の希望は《生きていたい》《今を充実して生きたい》などの8カテゴリー、その希望の維持に影響するソーシャル・サポートは【解ってくれる】【身の回りの手助けをしてくれる】【必要な情報を提供してくれる】などの9カテゴリーに分類された。また、特に配偶者・家族からの情緒的サポート、友人・知人や孫からの楽しみを与えてくれる情緒的サポート、医師や看護師からの情報的サポートが希望の維持に影響していた。これらから、配偶者や家族からの情緒的サポートが提供されるように配慮すること、などの看護への示唆を得ることができた。 |